〈 杉の効用 〉 自然からの贈り物、杉のパワーを!!
古来、多くの建築や家具に使用されてきた杉には、様々な「杉のパワー」が有りました。正倉院の建物はヒノキ造りですが、中の宝物を納めている箱は全て杉です。1000年以上も刀や鏡を錆びさせずに守ってきたのも杉なのです。
樹木が光合成によって二酸化炭素を吸収し酸素を供給することはよく知られています。
また、大気中の有害ガスを吸収・吸着して空気を浄化する機能が有るともいわれています。私たちは毎日たくさんの空気を体内取り込みます。そのため呼吸によって様々な有害物質も体の中へ入り込みます。小さい子供は空気の摂取量が体重比大人の2倍になり、有害物質の影響も大きくなります。
木材には生活空間の空気を浄化する機能があり、なかでも日本固有の樹である杉はその力が特に強いことが最近の研究でわかってきました。神社など杉木立を通ると頭がスッキリするのは、このためではないかと考えられます。
そこで、杉のスリット材について少し効能を紹介させていただきます。
杉スリット木材とは!?
杉スリットの驚異のパワー
杉スリット木材とは、科学的なデータに基づいた間隔で、杉材にスリット(溝)を入れる事で、あえて杉の呼吸管を切断、断面積を増やし、それによって、木材の本来持っている浄化機能を最大限高めている製品です。 適切なスリットの間隔や、使用面積などは、大阪府環境農林水産研究所の実験データに基づいています。 施工した後は、豊かな杉の香りが漂います。森林の中を歩く爽快感を感じます。 さらに、木は生きており、杉が呼吸し続ける事により、十数年単位で不純物を体内に取り込み、浄化効果を持続させます。 また、杉の揮発成分には人の免疫力を高める効果があり、健康に対する機能性を最重視した木材製品です。
驚異の浄化作用の例
木口面を露出させることで、どのような効果があるのでしょうか。その効果の一例として「ホルムアルデヒド濃度50%減」や「二酸化窒素約78%減」などの科学的なデータがあります。その他にも木の呼吸により、調湿効果、温度調節効果、またそれによるダニやウイルスの抑止効果が期待できます。
※これらの実験結果は、京都大学生存圏研究所川井教授・大阪府環境農林水産総合研究所・㈲ホームアイの産官学の共同研究によるものです。
二酸化窒素やホルムアルデヒドなどを吸収し空気を浄化。
きれいな空気が脳を活性化させます。 | |
杉は空気を強力に浄化します。 杉はヒノキと同じ針葉樹ですが、空気の浄化作用はヒノキより杉の方が優れています。杉には、水分や養分をポンプのように吸い上げる「仮道管」の空隙が多く、これが空気中の有害物質をしっかり吸収するため、空気浄化力が強くなります。 | |
杉の木口が浄化力を効果的に高めます。 木口と板目の2種類の杉材を使って空気の浄化能力を調べてみると、木口の方が大きな効果を発揮することが分かりました。この特性を活かし、木材加工で木口面を多く露出させることによって、さらに杉の浄化力が威力を発揮します。 |
杉の呼吸が湿度を調節、カビ・ダニ・ウイルスの増殖を抑止。
今の住まいはビニールクロスや複合フローリングの使用で、多湿と過乾燥を繰り返し、ビニールハウスの家に住んでいるような状態です。
暮らしに快適な湿度は50~60%で、湿度が70%を超えるとカビやダニが増殖し、ぜんそくなどの原因になります。また室内が乾燥しすぎると肌が乾燥してアトピーの症状が出やすくなり、ウイルスも増殖して風邪を引きやすくなります。
ところが杉材を使用すれば、湿度が高くなると杉の細胞が水分を吸収し、逆に低くなると水分を放出。このエアコンのような働きによって、室内の湿度が一定に保たれます。
断熱効果で室内の温度変化をマイルドに。
杉は金属やコンクリートに比べ、触るとあたたかく感じられます。
これには「熱伝導率」が大きく関わっています。杉材は熱伝導率(熱の伝わる速さ)が小さいため、優れた断熱効果を発揮。急激な温度変化を防ぎ、夏は涼しく冬はあたたかい室内を作ります。
特に床に使うと足に優しく、足下からも心地よさが伝わります。
目にも優しく...
スギ材は、表面に微妙な凹凸があり光を拡散し、有害な紫外線を吸収します。木材から反射する光は程よい光沢となるので、目にとっても優しく映ります。また、私たちが目から得る多くの情報は無意識のうちに脳へ伝わり、何かを感じることから、木材は目に優しいだけじゃなく、脳を刺激するといわれています。