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来年4月から始まる『電力の自由化』をご存知ですか?

こんばんは。
平林です。

もうすでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、来年の4月から『電力小売りの全面自由化』が始まります。

これは要約してお伝えすると、サービス内容や価格を吟味したうえで、電力会社を自由に選ぶことが出来るというものなのですが、今回は、電力自由化によって何が変わるのか?
それから、そのメリットとデメリットについてお伝えしたいと思います。

まず、電力の自由化には、
1.発電の自由化、
2.電力小売りの自由化、
3.送・配電の自由化
の3つの自由化があるのですが、私たちの生活に大きな影響を与えていくのが、2の電力小売りの自由化です。

これまでは、大阪に住む私たちは、当然のごとく関西電力から電気を買っていましたし、東京に住む人なら東京電力、と地域ごとに設立された電力会社からしか電気を買うことは出来ませんでした。

ですが、自由化をした後というのは、携帯電話のように、複数の事業者が提供する料金のプランや契約メニューの中から、自分に最適なもの自由に選ぶことが出来るようになります。
でも、新しいことを試みれば、必ずメリットもあればデメリットもあるわけで、まずは、そのメリットからお伝えしたいと思います。

やはり、電力自由化の最大のメリットと言えば、各社の電気料金プランを比較し、自分のライフスタイルに合った電力会社を自由に選べることです。
従来の電力会社にはなかった全く新しいプランが続々と登場するでしょうから。

例えば、通信会社であれば、携帯電話やインターネット回線とセットになった電気料金プラン、電機メーカーであれば、太陽光発電や家庭用充電装置とセットの電気料金プランなど、各社が自社の得意とする分野と電気料金を組み合わせたユニークなプランが考えられます。
日経新聞によると、
中部電力が家電量販店大手のエディオンと提携したり、東京電力とソフトバンクが提携したり、楽天が丸紅と提携したり、JX日鉱日石エネルギーがKDDIと提携したりと、異業種同士が連携し、料金やサービスの魅力を高める方向で進んでいるようです。

また、とにかく安い電気を大量に使いたいだとか、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギーで発電した電気だけを使いたいといったような、多様化する個人のニーズに細やかに対応出来るプランも登場していくことになるだろうと言われています。

さらに、電力事業へ参入が増えることで競争が活性化し、電気料金が下がるとも言われています。もしそうなれば、ホントに素晴らしいことなのですが、日本に先立って電力自由化をしている諸外国では、全く電気料金は下がっておらず、逆に上がってしまっているという現実があります。

もちろん、日本だってそうなる可能性の方が充分高いんですよね・・・

ということで、次に電力自由化がもたらすかもしれない2つのデメリットについてお伝えしていこうと思います。

電力の自由化によって考えられるデメリットは2つです。
これは、すでに電力の自由化を行っている外国で実際に起こっている問題なのですが、それと同じ問題が、日本でも起こってしまう可能性があります。

まずは、『大停電』です。
今の日本では、まず考えられないことですが、実際に、アメリカのカリフォルニアでは、電力会社が充分な電力を確保出来ず、必要な電力を消費者に供給できなくなったことが原因で、大規模停電という事態が起こってしまったとのことです。

日本も、長年にわたる技術革新やノウハウの蓄積、それから電力の供給義務を課せられていたことから、今は停電すること自体が考えられなくなっていましたが、
1.自由化により、この電力の供給義務が撤廃されること、
2.技術力やノウハウが不十分な事業者が参入すること、
3.利益最優先の経営を進めることで設備投資に十分なお金を回さず、充分な余力がない発電設備で発電を行うかもしれないこと、

この3点の理由から、もしかしたら大停電が引き起こってしまうかもしれない・・という不安の声が上がっているのも事実とのことです。

とはいえ、私たちにとっては、請求書を送ってくる会社が関西電力だけではなく、色々な会社に変わるだけで、電力供給については、なんら変化はないようですし、国の方も大規模停電を引き起こさないように、さまざまな措置を施してくれるとのことですから、この問題については、あまり大きな心配はなさそうです。

が!?もう一つの問題は、充分に起こりうることですから、覚悟しておいた方がいいかもしれません・・・

それは、、、
『電気料金の値上がりの可能性』です。
これは先にお伝えした競争原理を導入する自由化とは、全く逆のことをお伝えしてしまうようですが、これもまた、すでに電力の自由化を行っている他の国では、軒並み電気料金が値上がり傾向にあるという事実が存在します・・・

今までは、電気を供給するのは電力会社だけだったので、全く競争がなかったわけですが、電力会社が電気料金を決める前に国が審査をして、大幅な料金の値上がりを規制していたことから、電気料金はそれほど高くなりませんでした。
ですが、自由化後はこうした規制がなくなってしまいます。

また、電気料金は、天候や災害、燃料費の高騰などに影響を受けやすいとのことなんですが、他の国の電気料金の値上がりの理由の多くは、天然ガスや石油などの燃料費の高騰や再生可能エネルギー買い取り費用の増大らしく、これはもちろん日本でも全く同じことが考えられるわけです。

ですから、当初は競争が激化し、料金が下がる可能性が高そうですが、長期間にわたって料金が下がり続ける保証というのは全くありませんし、むしろ、外国の例をみても、個人的には上がっていくと考えたほうがいいと思っています。

ということで、これからは、電気料金は上がっていくことを前提としたうえで、家づくりのプランをすすめていくことをオススメします!
下がると思っていたのに、逆にどんどん上がってしまうより、上がると思っていたのに、逆にどんどん下がる方がうれしいですしね。

まっ、いい意味で期待を裏切ってくれればいいんですけどね。
ぜひぜひ参考にして、自由化後の電力会社選びを行っていただければと思います。

それでは、、、